日本語の「とりあえず」は便利ですが、英語ではそのまま訳せる単語がありません。
「一時的に」「まず」「ひとまず」「取り急ぎ」など、状況によって使い分けが必要です。
今回は、シーン別にぴったりの「とりあえず」英語表現を紹介します!
1️⃣ for now / for the time being – ひとまず・当面のところ
「当面は」「今のところは」という意味の“とりあえず”。
一時的な判断や仮の状態を表すときに使えます。
👉 Let’s stay here for now.
(とりあえずここにいよう。)
👉 For the time being, we’ll keep things as they are.
(とりあえず、現状のままにしておこう。)
2️⃣ for the moment – とりあえず(今の時点では)
「for now」に似ていますが、より“今の瞬間だけ”という一時的な感じが強め。
👉 Everything’s fine for the moment.
(とりあえず今は大丈夫です。)
👉 I’ll handle it for the moment.
(とりあえず今は私が対応します。)
3️⃣ for starters / to begin with – まずは・最初に
行動や話を始める時の「とりあえず~しよう」や「まずは~から」。
👉 Let’s get some drinks for starters.
(とりあえず飲み物を頼もう。)
👉 To begin with, we need more information.
(とりあえず、もっと情報が必要です。)
4️⃣ anyway / in any case – とりあえず(話の区切り・まとめ)
会話の流れを整理したり、「まあいいや」「とにかく」と話を進める時に。
👉 Anyway, let’s move on.
(とりあえず次に進もう。)
👉 In any case, we have to finish this today.
(とりあえず、これは今日終わらせなきゃ。)
5️⃣ just in case – 念のため・とりあえず念のために
「とりあえず安全のために」「一応」というニュアンス。
👉 Take an umbrella, just in case.
(とりあえず傘持っていきなよ。)
👉 I’ll back up the file just in case.
(とりあえずファイルをバックアップしておこう。)
6️⃣ for now, let’s / we’ll + 動詞 – 「とりあえず~しよう」
会話で自然に使える「とりあえず~しよう」という提案表現。
👉 For now, let’s wait and see.
(とりあえず様子を見よう。)
👉 We’ll go with this plan for now.
(とりあえずこの計画で行こう。)
7️⃣ temporarily – 一時的に
フォーマルな場面で「とりあえず一時的に」という意味を伝えたいときに。
👉 The service is temporarily unavailable.
(とりあえずサービスは一時的に利用できません。)
👉 We’ll hire someone temporarily.
(とりあえず一時的に誰かを雇おう。)
✅ まとめ:「とりあえず」は英語でこう使い分けよう!
日本語の「とりあえず」 | 英語表現 | 例文例 |
---|---|---|
ひとまず・当面は | for now / for the time being | Let’s stay here for now. |
今のところ | for the moment | Everything’s fine for the moment. |
まずは・最初に | for starters / to begin with | Let’s get some drinks for starters. |
とにかく・まあいいや | anyway / in any case | Anyway, let’s move on. |
念のために | just in case | Take an umbrella, just in case. |
とりあえず~しよう | for now, let’s / we’ll + 動詞 | For now, let’s wait and see. |
一時的に | temporarily | The service is temporarily unavailable. |
💡 場の調和?を象徴する表現:「とりあえず、ビール!」
この表現は日本の飲み会での代表的なものの一つです。
最初にみんながほぼ反射的に言う「とりあえず、ビールで!」には、
次のような暗黙の印象があります👇
- 乾杯を早くしたい:全員のグラスをそろえて乾杯するため、注文を素早く済ませたい。
- 他の人を待たせない:カクテルなど手間のかかる注文を避けて気を遣う。
- とりあえずの定番:最初から飲みたいものが特に決まっていない人が頼みやすい。
このように、「とりあえず、ビール!」は場の空気を読んだ言葉ということにもなるかもしれません。
英語では直訳よりも、自然な注文の流れで表すのがポイントです。
🍻 Beers first!
(とりあえずビール!)
🍻 Beers all around!”
(みんな、とりあえずビールで!)
🍻 Let’s get beers first.
(とりあえずビールにしよう。)
🍻 We’ll start with beers.
(とりあえずビールで。)
🍻 Beers to start with, please.
(まずはビールをお願いします。)
🔹 「for starters」も使えますが、実際の注文では “start with” が自然です。
🎯 総括
「とりあえず」は、日本語の中でも特に便利で、
状況を一時的にまとめ、行動を決め、会話を整理し、空気を読むための万能の言葉です。
英語で完全に対応する単語はありませんが、
文脈に応じて “for now”, “anyway”, “first”, “for starters” を使い分けると自然です。
✨ 最後にひとこと:
「とりあえず」は英語では万能ではなく、“何をとりあえずしたいのか” を明確にするのがポイント。
行動を始めたいのか、保留にしたいのか、話をまとめたいのかで、選ぶ英語が変わります。
文脈に合った「とりあえず」を使えると、会話がぐっと自然になります!