その方は既に実務でバリバリ英語を使っていらっしゃいました。
大学も語学が強いところを卒業されており、卒業後の外資系企業では外国人の上司と英語でやりとりをしていたそうです。
英語においては何も問題がないようなご経歴ですが、ご本人としては大きな悩みがありました。
実際に仕事でも英語を使っているので、「そこまでできない」というと謙遜か嫌味のように思われてしまうが、
本当に悩んでいる。具体的には
・話す・聴く時に頭の中で瞬時に訳したり、次にいう英語を考えながら話すことがある
・ネイティブ同士が話すような英語になると聴き取りがついていけず推測して補うことがある
・発音がまだ自分の中では自然ではなく、話すときにつっかえたりスムーズなテンポで会話が進まないことがある
本当に英語をしっかり勉強されてきて非常に高いレベルにいらっしゃる方ならではのお悩みで、さすがご自身が弱点と感じるところを確実に認識されていました。
一方、「そこまで認識されていてどうすることもできない」というのは、むしろ英語が既に話せる人特有の「非常に深刻で難しい問題」でもあります。
実際に「英語力確認」をしてみると、確かに「恐らく周りからはなかなか気づかれそうもない、でも明らかに見え隠れする非常に軽微なポイント」がいくつか見つかりました。
そこで、そのポイントについて一つ一つずつお話しながら
・英訳・和訳をしてしまう原因
・周りからも自分自身でも気づいていない発音の相違点
についてお伝えしました。
今まで自分でどんなに考えても先生に相談してもわからなかったことがはっきりわかっただけでも本当に嬉しい!
と言っていただき、即決でレッスンのご受講をご決断いただきました。
まず、その方は「その時点でかなりハイレベルの総合英語力」をお持ちだったということ「非常に高い自己分析力」があったので、「発音の法則」をしっかりご理解いただき「法則通りの発音」ができるだけで、その後はご自身でどんどん自己解決ができると確信的に感じました。
さらには、ご自身の発音に対し非常に厳しい評価と非常に高い到達点、
「日本人の割に発音が上手ですね」というレベルでは満足せず
「え、日本人だったの?」というレベルに意識がおありのようでしたので、寸分でも「発音の違い・ズレ」があった場合は即座に指摘をし、また、その一つ一つの指摘を非常に喜んでいただきました。
スタートの時点で発音はむしろ「非常にいい方」で、しかも、問題解決に対する意識が非常に高い方でしたので、一般的には「60分週1回のレッスンで3ヶ月ぐらいかかる発音の法則の第1クール」もわずか3週間で終わり、加速度的にどんどん先へ進みました。
半年もする頃には発音もネイティブのようなレベルになっていました。
また、こちらの「発音の法則」は中盤以降「スピーキングの法則」も兼ねるので、その頃にはいつの間にか
・頭の中で訳す
・考えながら話す
・聴き取りがついていけず推測して補う
ということもなくなり、本当に無意識に自然に英会話をすることが可能になっていきました。
その後は「英語力・英会話力維持」のため、しばらくご受講いただきましたが
「数十年来の悩みが取れて嬉しい!何も考えず言いたいことが自然に英語で出てくるのが嬉しい!」
と笑顔で会話レッスンを楽しんでいただけました。
このように「周りからは十分以上に思われる英語力・英会話力」でも、「ご自身ではどうすることもできない深刻な悩み」になっていることが非常によくあります。
またそれは、「上級の方になればなるほど抱えやすい悩み」でもあります。
それぞれのレベルにある異なった問題点を確実に解決していくことにより「自分自身の英語力・英会話力に対する自己承認」が生まれ、それは「自信」になり、その後の英語力・英会話力はさらに向上していきます。